COVID-19で始まった2020年・・・気が付いたら1年の半分が終わろうとしていますね。まだまだ規制はあるものの、クィーンズランド(QLD)州では、6月1日のステージ2の規制緩和ぐらいから、人混みができてきたように思います。 今日のQLD州Palaszczuk首相の発表によると、7月10日からは、ビクトリア州を除く他の州への移動もできるようになります。ビクトリア州の皆さんは、あと少し!
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今月のトピック
- COVID-19への経済措置を正しく
- 引き出したスーパーで節税?いや、脱税でしょう・・・
- 新規事業主とJobkeeper
COVID-19への政府の経済措置を正しく
オーストラリア国税局は、Service Australia (通称センターリンク)から情報を得ることにより、COVID-19に対する政府の経済措置が、正しく利用されているのかを判断する目的で、情報収集をすると発表しました。
経済措置とは、Jobkeeper payment、スーパー引き出し、Cashflow Boostなどです。データの照合期間は4月19日から9月24日です。
COVID-19への措置として、性急に実施された各政策に対して、これから「過ち」を正していく作業が進められる形となります。とりわけ、特別に引き出すことが許可されたスーパー(条件を満たすことにより、2020年6月30日までに一度、そして2020年7月1日から9月24日までに一度、それぞれ$10,000引き出すことができるCOVID-19の経済被害に対する政府の特別措置)については、210万人もの人が引出しを許可され、$15.9Billionが支払われました。 しかしながら、実際には、経済的困難にない人たちもスーパーを引き出しており、引き出したスーパーを、ギャンブル、アルコール、そして美容整形などにつぎ込んだという民間の統計も出ているようです。
Jobkeeper PaymentやCashflow Boostについても、正しくシステムを理解し、適用されたのか、意図的に悪用されたのではないか?という点について確認作業をしていくようです。
引き出されたスーパーで節税?いや、脱税でしょう・・・
またしてもスーパーのお話しですが・・・
最初の記事でお話しした、特別に引き出すことを許可されたスーパーを、再度スーパーファンドに積み立てて節税を試みている方がいらっしゃいましたら、これはかなりリスクがあるお考えです・・・
通常は、条件を満たすことができれば、年度末までにスーパーをファンドに積立て、その額を、個人のタックスリターンで、経費扱いすることで、節税につながります。しかしながら、COVID-19という状況下で、政府が特別に許可し、経済的な理由からスーパーを無税で引き出したのにも関わらず、再度積立て、それを節税に使うという点については、ATOは、スキーム、すなわち脱税行為だとしています。
新規事業主とJobkeeper
発表されてから、変更に変更を重ねてきたJobkeeper Payment について、新事業主の皆さんには、残念なお知らせです。オーストラリア国税局は、新規事業(2019年7月1日以降に開始した事業)については、Jobkeeper paymentを受ける資格条件を満たしていないので、今後のJobkeeper paymentを停止するという内容の手紙が送られてくるかもしれません。
下記が、新規事業がJobkeeper paymentを受け取る資格だとしています。
(1)か(2)を満たしている。
(1) 2018-19年度のタックスリターンの事業からの収入に課税所得が含まれている。
(2) GSTに登録されていないまたは登録する必要がない事業については、2018年7月1日から2019年12月31日の間にサービスの提供や販売を行った。
そして、2020年3月12日までにオーストラリア国税局に対して、上記(1)か(2)を報告している(事業活動をしているということを何等かの形で報告している。)
また、2020年3月12日時点で、活動的な事業であり、従業員に給与も支払い、源泉徴収税を申告している場合でも、上記の条件を満たしていないことが理由で、Cashflow Boost(給与の源泉徴収税を、クレジットまたは現金として受け取ることができるCOVID-19に対する政府の救済措置)の対象にならない事業もあったそうです。
純粋な気持ちで、新しい事業を起こした事業主にとっては、COVID-19による影響が大きいばかりでなく、こういった政府から支援が断ち切られるということで、経済的そして感情的なダメージが大きいことでしょう。様々な会計協会や関係者たちが、ATOにこういった不公平さを何とかできないかと働きかけています。
COVID-19についての記事ばかりになってしまいました・・
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