海外からの収入を申告していなかった納税者:申告するなら今!-Project DO ITに注意
オーストラリア国税局(ATO)は、海外の資産または収入がある納税者に対して、2014年12月19日まで、自己申告の機会を与えるとしています。
Project DO IT(海外からの収入がある場合、それを漏れなく申告させるためのプロジェクト)においてATOは、
- 過去に申告漏れがあった海外からの収入や、過剰に申告してしまった経費について、報告するように勧めています。
- 申告漏れがあった納税者に対しては、刑事犯罪として審査するわけではありません。
- 大抵の場合、過去4年までしか遡りません。
実際の調査が始まるまでは、通常通りの査定(新たに申告されるものの査定)を行うということですが、その時点で、ATOが海外収入申告漏れを発見した場合には、上記の2014年12月19日までの猶予を与えることはできないということです。
Super Clearing HouseはATOの管轄に
Super Clearing Houseとは、小規模事業主が、オンラインにて、複数(19人までの従業員)のスーパーファンドに一回で積立をすることができる方法です。この管轄は、Department of Human Serviceだったのですが、この度、ATOとなりました。
注釈:Super Clearing Houseについて、ご質問がありましたら、当所までご連絡ください。
連邦政府が、上限を超えたスーパーの積立についての行政裁判所(AAT)判決を覆す!
スーパーを上限額以上に積み立ててしまった納税者に対する判決に対して、AATは、「特別な状況だったため、上限を超えた積み立てに対する追徴税を免除する」という判決を下しました。しかし、これを連邦裁判所が覆しました。
このケースは、Dowling夫妻に関するもので、Dowling 氏が65歳に達した時に、センターリンクから年金を受ける資格があるかどうかとうところから話は始まります。
センターリンクからの年金を受けるために、Dowling氏は、$293,895を無税で(Dowling氏は、60歳を超えていたので)ファンドから引き出し、2009年にDowling 夫人のファンドに、そっくりそのまま積み立てました。
2011年会計年度になって、Dowling夫人は、「スーパーからのベネフィットは、スーパーの所有者が死亡した場合、受取人は、全く課税されないか、最小限ながらも課税で済む」という情報をメディアから知り得ました。
この税金上の優遇措置が必ず行われるように、夫人は、2010年8月30日に、$240,933を自分のファンドから引き出し、$200,000を税引き後の積立として、ファンドに再積立をしました。
Dowling夫人は、税理士や会計士からアドバイスを受けずに、不適切に、ファンドに過剰な積立をしてしまったのです。(注釈: 今現在はほとんどの場合、3年分として$450,000を一括で積立ができます)
連邦政府は、このケースは「特別な状況などではない」として、夫人は、上限を超えた積立金に対して、$20,000以上の税金を課せられてしまいました。
注釈: 残念ながら、誤って法に従わなかったということは、「特別な状況」とはみなされないということが、浮き彫りになりました。それにしても、高額な税金が課せられてしまったものです。
ATO 情報照合プロジェクト
ATOは、以下の情報照合を行うと発表しました。
- オンラインによる売り上げ – 2011/12年度または/および2012/13年度のオンラインによる$10,000以上の売り上げについて情報収集がされます。
対象となるのは、eBay Australia & New Zealand Pty Ltdから得る2012年と13年の記録で、15,000から20,000人が対象となります。
- チャイルドケア・サービスと教育者への支払- 教育省から、2012年度および2013年度にチャイルドケア・サービスまたは教育者に対して支払われた課税対象となる支払について、12,000人以上の納税者に関する情報収集をします。
- クィーンズランド政府からの支払と補助金 – ATOは、2010/11, 2011/12 および 2012/13 に、QLD政府から受け取った課税対象となる所得について、5,000人以上の納税者を対象に情報を収集します。
国税局長官の「修正力」
大蔵大臣とATOは、民間と協力してワーキンググループを結成し、国税局長官が法的な修正力を持つように働きかけています。
国税局の長官が、こういった修正力を持つことにより、予想外・異常な結果が税法上で起きた場合、法律の訂正をするより、はるかに迅速に解決できるとしています。
これにより、細かな技術上の修正ができるようになるため、より広範囲にわたり税システムに良い効果をもたらすであろうとされています。
ワーキンググループの考えがまとまれば、大蔵大臣は、政府に対して、こういった修正力が適切であるかを確認し、それが認められれば、どういった形で実現するのかを決めていくとのことです。
一般市民から、この件についての意見を聞いてみたいと、ATO側は述べています。
税金問題を解決するATOの新たな方法
ATOは、納税者の税金に関する問題を、当事者が解決する策として、ファシリテーターについての発表をしました。
会計事務所とその顧客は、会計事務所による税申告、小規模事業、個人納税者、および民間グループ、富裕層に関する、監査、異議申し立てについての問題を、ATOのファシリテーターに相談することができるようになりました。
ATOのファシリテーターの活躍により、
- 複雑でない問題をより迅速に解決する
- 会計事務所やその顧客に、確かさを提供する
- 不必要な訴訟を防ぐ
ATOには、それぞれの州の各部署に訓練されたファシリテーターがいます。
これらのファシリテーターは、監査や異議申し立て部門から独立した存在であり、いかなる決断も下しません。彼らの役割は、会計事務所とその顧客、そしてATOの担当者が、オープンで明瞭な話し合いができるよう支援することです。
ファシリテーターとは?
まず、「ファシリテーション」とは、人々の活動が、容易に行くように舵取りをすることです。ATOがファシリテーターのサービスを提供することにより、納税者は自分の案件を提示し、自分の考え、そして問題点を提議することができます。.
ファシリテーターは、単に関係者がコミュニケーションをしっかりととり、明確に問題点がお互いに正しく伝わるように促進してくれます。
納税者が、ファシリテーションに参加する義務はありません。しかし、参加した場合に、問題が解決しなくても、その納税者の案件への判決に影響は及ぼすことはありません。
本書の内容は、一般的です。個々の状況を判断・決定する場合には、必ず専門家にご相談ください。
お問い合わせ: ブリース洋子まで
TEL: +61 7 5667 9245
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