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オーストラリア ゴールドコーストの日本人公認会計士事務所
緊急メルマガ 第4弾

豪州政府コロナウィルスによる経済救済措置まとめ

2020年3月31日現在

 

JOBKEEPER PAYMENTについて

昨日(3月30日)、スコット モリソン豪首相から発表が‘ありました、コロナウィルスによる事業へのあらたな救済措置であるJobkeeper Paymentについて、今分かっている詳細をお知らせします。政府は、この救済措置に、$130 Billion投じます。

Jobkeeper Paymentと呼ばれる政府からの補助金は、オーストラリア国税局(ATO)が管理し、30%以上の年商減少がみられる事業に対するもので、従業員ひとりあたり$1500が隔週州されます($1Billion以上の年商がある事業については、50%の年商売上減少がみられないと適用されない)。

支給は、5月から開始されます。

対象となる雇用主の条件は?

  • 年商が$1Billion未満の事業の場合には、昨年の同じ時期と比べて(最低でも1か月間)、年商が30%以上減少した事業。
  • 年商が$1Billion以上の事業の場合には、昨年の同じ時期と比べて(最低でも1か月間)、年商が50%以上減少した事業。
  • 年商に関係なく、事業はMajor Bank Levyの対象ではない

雇用主は、対象となる従業員と、2020年3月1日時点で雇用関係にあった必要があります。また、Jobkeeper Paymentを受け取るために、対象となる従業員は、現在も雇用関係にある必要があります。

チャリティーを含む非営利団体および自営の個人(従業員がいない事業)についても、年商と減少率の条件を満たすのであれば、Jobkeeper paymentを申請する資格があります。

対象となる従業員の条件は?

  • 対象となる雇用主と現在も雇用関係にある(一時解雇または再雇用も含む)
  • 2020年3月1日時点で雇用されていた
  • フルタイム、パートタイム、長期のカジュアル(2020年3月1日時点で、定期的に就労し、12カ月以上雇用関係にあった)の従業員
  • 16歳以上
  • オーストラリア市民権をもつ、永住権をもつ、保護された特別カテゴリービザを持つ、10年以上オーストラリアに継続して居住する非保護特別カテゴリービザをもつ者、特別カテゴリービザ所有者(サブクラス444)ビザ保有者
  • 他の雇用主からJobkeeper Paymentを受け取っていない人

雇用をしていない事業についても、Jobkeeper Paymentの受け取り資格はあるようですが、はっきりとした条件については、まだ明確になっていません。

従業員が、Jobkeeper Paymentを受け取る場合、センターリンクからの補助に影響する可能異性があるので、センターリンク等に報告する必要があります。

JOBKEEPER PAYMENTを受けるには、どうしたらよいですか?

  1. 登録

オーストラリア国税局(ATO)HPに、Jobkeeper Paymentを申請する意思があることを登録します。これは、申請の意思を登録するものであって、まだ、Jobkeeper Paymentの申請ではありません。ATOは、実際のJobkeeper Paymentがいつできるのかなど、最新情報を常に提供してきます。

申請の意思がある場合には、以下のリンクから登録(申請の資格があってもなくても、登録はできます)

https://www.ato.gov.au/general/gen/JobKeeper-payment/?=redirected_JobKeeper

 

  1. 年商の査定
  • 2018-19年度および2019-20年度の記録が正確であること
  • とくに2020年3月からの売上に関する記録が正確であること
  • 2019年3月および2020年3月の月の売上を比較
  • 年商比較の結果、2020年3月の売上が、2019年3月の売上よりも30%以上減少しているか確認
  • 3月でJobkeeper Paymentの対象とならない場合には、翌月に対象となる可能性があります。

3.対象となる従業員を確認

  • 対象となる従業員についての情報をATOに提供。2020年3月1日時点、および現時点(一時解雇したまたは再雇用した従業員も含まれる)で対象となる従業員の人数をATOに報告。たいていの場合、ATOはSingle Touch Payrollから、その事業の従業員に関するデータを収集します。
  • 全ての対象となる従業員に、Jobkeeper Paymentを受け取る旨を知らせる。従業員ひとりにつき一雇用主しかJobkeeper Paymentの登録はできません。
  • 対象となる従業員は、隔週で最低$1500(税引き前)を受け取ることができます。雇用主から、既に$1,500以上を受け取っている従業員については、受取額に変化はありません。しかし、$1500未満を受け取っている従業員については、雇用主は、追加で支払いをし、少なくとも$1,500を受け取ることができるようにしなければなりません。
  • 通常支払う給与に対してのみスーパーアニュエーションを支払います。もしも従業員が、通常は$1500以下の給与を受け取る場合には、追加で支払われた給与に対して、スーパーアニュエーションを支払うかどうか、雇用主が決めることができます。
  • 毎月、対象となる従業員の数をATOに報告する必要があります。

 

4.従業員がいない事業については、どのように手続きをしたらよいですか?

  • 自営の事業などで、従業員がいない場合でも、下記のリンクから、2020年3月20日から申請の意思があることを登録することが可能です。

https://www.ato.gov.au/general/gen/JobKeeper-payment/

  • 従業員がいない事業については、事業主のABN、支払を受け取る個人名、その個人のTFNを提供、および、最近の事業活動に関する宣誓をする必要があります。
  • 自営業である場合には、ATOに対して、支払を受け取り続ける資格が引き続きあるのかどうかを判断するために、事業活動に関する毎月の報告をする必要があります。支払は、個人の銀行口座に毎月振り込まれます。
  • 自営業に関する更なる情報については、詳細が不明瞭である部分が多いため、後にATOのHPにアップされるということです。

 

JOBKEEPER PAYMENTの背景

Jobkeeper paymentは、コロナウィルスにより影響を受けた事業が、従業員に給与を支払い続けることができるようにするための政府の補助金です。 影響を受けた雇用主は、2020年3月30日より、対象となる従業員ひとりについて、隔週で$1,500をクレームすることができます。補助を受けることができる最長の期間は6か月までです。

例1:不動産業者ADAM

Adamは不動産業を営んでいます。事業活動はまだ行っていますが、来月には(昨年の同月と比べて)30%以上の売り上げの減少が予想されます。従業員は2名います。

  • フルタイムのAnne。隔週の給与は、$3,000(税引き前)で、引き続き就労
  • パートタイムのNick。隔週の給与は、$1,000(税引き前)で、引き続き就労

Adamは、Jobkeeper Paymentの申請の意思があることを、2020年3月20日に登録し、後にATOに申請を行い、AnneとNickが対象となる従業委員であることを報告しました。また、Adamは、AnneとNickに、彼らがJobkeeper Paymentを受け取る対象者であることを告げました。Adamは、ATOに毎月情報を提供し、支払いを後払いで受け取ります。それぞれの従業員への支払いは、以下のようになります。

Anne

  • Adamは、引き続き隔週で$3,000(税引き前)を支払います。
  • Adamは、隔週で$1,500をJobkeeper Paymentとして政府から受け取ります。
  • Anneの給与に対して、スーパーを支払います。

Nick

  • Nickには、これまで通り、Adamは$1,000を隔週で支払い、追加で$500を支払います(どちらも税引き前)。合計で、$1,500の給与を支払います。
  • Adamは、隔週で$1,500をJobkeeper Paymentとして政府から受け取ります。
  • Adamは、Nickの$1,000の給与に対しては、スーパーを支払う必要がありますが、$500については、Adam次第となります。

 

例2:自営業のフローリストMellisa

Melissaは、個人事業主のフローリストです。誰も雇用していません。

何年間か事業を経営していますが、コロナウィルスによる経営困難で、昨年の同じ時期と比べて、売上が30%以上減少しました。

Mellisaは、Jobkeeper Paymentを受け取る資格があり、隔週$1500(税引き前)を毎月受け取ることができます。

参考: Australian Government Economic Response to the Coronavirus Jobkeeper Payment Information for Employer, Supporting business to retain Jobs.

 

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