ブリース洋子 公認会計士事務所 アップデート 2013年9月号

連邦選挙まであとわずか!!

ケビン・ラッド連邦首相は8月4日総督を訪問し、連邦選挙を来月7日に実施することを告げ、総督はこれを承認しました。

注意: 選挙実施に伴い、衆議院は85日午後530分に解散し、政府は暫定モードに移りました。


政府の税制計画

政府が発表している税金とスーパーアニュエーションに関する政策は以下のものです。

■  単価固定の費用負担を課す炭素税から、価格が市場の取引で決まる排出量取引制度への移行を2014年7月へ、1年前倒しする。

社用車に関するフリンジ・ベネフィット税(FBT)控除の廃止(これまでは実際の運行記録を取らなくても、私的使用分を20%とみなして控除する簡易方式を選択できたが、これが廃止される)。

■  たばこ税を段階的に引き上げる。

■  繰延税金負債と未払い年金に対処する為、オーストラリア国税局(ATO)に追加で資金を与える。

■  5年間段階的に行われるスーパーアニュエーションの事業主掛け金率の引き上げが多大な影響を及ぼさない事を公約する

政府は当初、業務に関する自己教育費用による所得控除の上限を$2,000とすると発表していましたが、2015年7月1日へ延期となりました。

野党保守連合の税制計画

野党保守連合が発表している税金とスーパーアニュエーションに関する政策は以下のものです。

■  法人税を1.5%切り下げ、現行の30%から28.5%に削減する

■  6か月間の有給育児休暇制度を広げる(注釈:年間売上高500万ドル以上の企業に課税される1.5%の税収を有給育児休暇制度の財源とする予定。よって、税率は30%のまま)。

■  社用車のフリンジ・ベネフィット税(FBT)の条件を修正し18億ドルの増税収を図る計画を却下する。

■  雇用主のスーパー負担率引き上げを2年延期する。

■  独立契約者と自営業者の権利を守り、パーソナルサービスインカムに関する法律を現行の内容と変えない。

■  炭素税と鉱山税の廃止

注釈: オーストラリア緑の党も201471日から中小企業の法人税を30%から28%へ削減する事を提案しています。


キャピタル・ゲイン税
*CGT)コンセッション計算によくある間違い

小規模事業については、CGT計算に、税額を低くする特例を適用することができます。しかし、この計算方法に、共通した間違いが見られるので、ATOは、よくある間違いとそれを防ぐヒントを挙げています。

*キャピタルゲイン税とは、資産を売却や譲渡した際に得られる利益にかかる税金


純資産最高額のテスト

CGTが起こる直前に、納税者の純資産合計額が$600万ドルを越える場合には、小規模事業とはいえないので、特例は適用できません。

純資産には、納税者と関連または提携する事業体、または納税者と提携する個人が所有する資産も含まれます。


事業や資産市場価値の査定方法

市場価値を必要とする場合には、独立した立場の査定士により、資産価値を査定してもらう必要があります。


契約日が適用されるべきで、決済日ではありません

CGT計算に必要なのは、契約日で、決済日ではありません。資産を処分する際には、処分契約が取り交わされた日となります。

契約と決済が年度をまたがって行われた場合には、CGTは、契約が取り交わされた日となります。

スーパーアニュエーションからの年金支給の開始と終了

ATOは、「スーパーアニュエーションからの年金受け取り開始・終了」するにあたってのルールを発表しました。

ルールが当てはまるのは、SMSFを含む法律に従ったスーパーアニュエーションのファンドが、退職への準備期間もふくめた口座型自在年金(Account Based Pension*)の支給を始めた場合です。このルールは、いつ年金支給が始まり、終わり、また年金を支払うべきかについて説明しています。

*Account Based Pensionとは、退職した時、または年金を受け取ることができる年齢に達した時に始まる、一定の年金支給のことです。

これらの概念は、スーパーファンドと年金支給を受けるメンバーの所得税額を決定するのに関連してきます。

ATOは、いつ年金支給が終わるのかについて、多くの関心が寄せられていると述べています。年金支給が終わるのは、以下の場合が多いようです。

■     ファンドへの積立額が底を尽きた場合

■     スーパーアニュエーション年金法に従っていない場合(注釈:年金の支払い続行を、国税局が認める場合もありますが、ごく限られた場合です)

■  年金が全額振り替えられた場合(例えば、メンバー、またはメンバー死亡後に受取人が年金支給額を全額一括支払いに振替えた場合など)

■  メンバーが死亡した場合-扶養家族である受益者が自動的に受け取ることができない場合、年金支給は死亡直後に中止されます。

近頃改訂された法律によると、2012/13年度より、メンバーが亡くなる直前までスーパー基金から支給額を受け取っていた場合、そのメンバーの死亡時と残金が現金化されるまでの間に限り、基金がその残金から得られる収入に対しては、一定の条件*を満たすことが条件ですが、課税されないということになりました。 (*残金は、メンバー死亡後にできるだけ早く現金化されることが条件)

年金資産の分離

注釈:ATOは、近頃、スーパーファンドがメンバーの資産を積立型と年金型に分ける際に気をつけるべき点について文書を出しました。これにより、保険証書が無くても、受け取る年金には税金がかからないようにというのが目的です。

この文書は、まだ草案の段階ですが、とても実践的なガイダンスだということです。

例えば、スーパーファンドは、よく積立型と年金型の分離をするために、2つの銀行口座を開設するようにと要求します。

きちんと銀行口座を分離することにより、保険証書を取得せずに年金には税金がかからないようになります。また、それぞれの銀行口座については、ひとつは、年金を支払うためだけの目的に用い、もうひとつは、その他の目的で使用するようにします。

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