ブリース洋子 公認会計士事務所 アップデート 2013年5月号

スーパーァニュエーションへの変更?

注釈:近々発表された連邦政府の予算案により、スーパーァニュエーションの法律が脅かされると懸念している人もいます。これを補償するべく、連邦政府は、新たな改定を提案しました。

政府は、スーパーァニュエーション法に以下のような改正を計画していると発表しました(雇用主が積み立てるスーパーァニュエーションの法定際低率を9%から12%に徐々に増加していくなどといった最近の改正に加えて)。

● これまでは利息や配当金などを生み出す資産からの収入(年金)を受け取った場合、それは課税対象とはなりませんでした。 しかし、政府は、こういった収入が$100,000以上になった場合、($100,000を越えた分に対して)15%の課税を提案しています。更にこの上限は、確定給付型年金ファンド(*)にも適用されるということです。

* 確定給付型年金とは、老後の年金給付額の目標金額を、現役時代に定めて(確定して)おき、将来の給付額から逆算して割り出し、現役時代から掛け金を拠出する年金である。すなわち、老後の受給額(の計算方法)を前もって確定した年金である。

● 2013年7月1日より、60歳以上の人は、税金控除として$35,000までの年金を、積み立てることができるようになり、50歳以上の人に対しては、2014年7月1日から同額まで積み立てることができるようになると提案しています。

●  年間の法定最高積立額を超えた金額に対して、これまでと違ったアプローチを提案(これまでは最高額を超えた場合には、その分に対して最高税率の46.5%が適用されましたが、2013年7月1日より、最高積立て額を超えた分に対しては、個人の通常の累進税率が適用され、更に利息が加算されることが提案されています)

● 社会福祉の年金支給額を計算するにあたり、今後はスーパーァニュエーションに貯蓄された資産ついて、収入が得られる分についても計算に含まれるように提案されています。

● deferred lifetime annuities(生涯、一定の率の年金が定期的に支払われる)に対しても、低率の税率が適用されるように提案されています。

● 所在が不明になったスーパーへの積み立てについて、何らかの対策が設けられるように提案されています。

自己教育費がカットされる?

雇用に関わる教育経費が、個人の税申告で認められていますが、政府は、2014年7月1日から一人につき$2,000までの上限を設けると発表しました。

教育費には、正式な資格やそれに関連する授業料、教科書代、文具費および旅費、コンファレンスやセミナーへの参加費用や自身で企画したスタディツアーなどが含まれます。

雇用主が従業員に対して教育やトレーニングを提供した場合には、これまで通り、付加給付税(FBT)から免除されます。しかし、これらの費用を給与から天引きした場合には、この免除はあてはまりません。

注釈:政府は、上限を設けることにより、ファーストクラス の航空運賃やホテル、高額なコース参加費用を教育費として申告する納税者をターゲットにするとしていますが、$2000の上限はあまり役に立たないのではないかと懸念されています。

私どもタックス・エージェント会は、他の経費にもこういった上限が設けられないように勤めてまいります。

納税者、ATOの業界基準により痛い目に・・・

注釈:以下のケースでは、納税者の記録が不足していたり存在しない場合には、ATOは業界基準値を適用しすることができるということを、行政審査不服審判所が確認しました。

背景

パース郊外で花屋を営む納税者は、2008年度の税申告で、事業からの売上として$313,971、売上原価として$259,982を申告しました。

2010年9月に、ATOは、売上原価が売上の83%なので、これはATOの業界基準である44%から54%をはるかに越えるものだと忠告してきました。

更に、ATOは、納税者に対して、収入が正しく記録されたという証拠を提示し、業界基準を超えている理由を求めてきました。

納税者は、その時期の入金の記録や銀行明細書を提

示しましたが、この他には以下の資料しか提出することができませんでした。

● 2008年5月9日から2008年5月17日の期間のレジのロールレシート

● 2008年4月5日から2008年6月30日までの期間のレジのロールレシートをまとめたもの

納税者は一部の期間のレジのロールシートの記録しか提出できず、しかも現金での売上については銀行の明細書と一致させる作業を怠っていたため、ATOは花屋の業界基準値にあわせて50%以上売上を増加させるということにしました。

この結果、ATOは、納税者の所得税は$57,389、GSTは$16,745不足していたとし、更に罰金と利息を課しました。

行政審査不服審判所の判決

行政審査不服審判所の聴聞においては、限られた証拠のみが提出され、納税者も証人も現れませんでした。

提出された証拠を基に、行政審査不服審判所は、この場合、ATOが、納税者の2008年度の申告書に業界基準である売上原価率の44%から54%を適用し、その結果、所得税やGSTが増えたということは、仕方がないことだと判決しました。

注釈: ATOは、キャッシュレジスターを用いる事業に対して、どのような記録が必要なのかといったガイダンスを提供しています。 (例えば、レシートのロールなどは、1ヶ月ごとに廃棄されるが、銀行に入金される時に、きちんと数字をあわせる必要がなるなど)。

ATO, FBTのケースを調査

社用車を従業員が個人目的で使用(FBT)している現状を再調査し、第三者からの情報を集めた結果、ATOは5,000件の雇用主が付加給付税(FBT)の対象にある可能性があるとしてに連絡をしました。.

以下にその結果をまとめました。

● ひとりの雇用主は、4台の車について$35,000のFBTを納税することになります。この雇用主は自己申告をしたため、罰金は免れました。

●  何人かの雇用主については、他の付加給付が発覚しました(ひとりは$40,000の経費を従業員に費やし、食事を提供していました)。

ATOは、更に10,000の雇用主に対して2013年度に手紙を出し、以下の点を徹底させるということです。:

● もしも社用車を従業員の個人目的で使わせている場合には、FBTの義務が発生する可能性があること

● もしも社用車を自宅の車庫に停めておくのであれば、個人使用目的だと考慮されるということ

● 車を通勤用に使用するのは、個人使用目的であると見なされること

FBT: 基準率

FBTの2013/14年度の基準率は一年で6.45% . (前年度の7.40%から減少)です。この基準率は、以下の場合に使われます。

● 従業員から融資を受けた場合の利息として

● 社用者を個人使用していた場合に、その価値を計算する際に適用させる

FBTの対象額 1KMにつき何セント?

車以外の乗り物が個人使用目的で使われた場合、走行距離×法律で決められた額で、その価値を算出します。2013年4月1日からの新率は以下の通りです。

エンジンの容量 1KMにつき
0 – 2,500cc 49 セント
Over 2,500cc 59 セント
オートバイ 15 セント

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※本書の内容は、一般的です。個々の状況を判断・決定する場合には、必ず専門家にご相談ください。

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